教育

緊急出版!?

こんな本が「緊急出版」されたと知って、さっそく読んでみた。 どうする? どうなる? これからの「国語」教育: 大学入学共通テストと新学習指導要領をめぐる12の提言 作者: 紅野謙介 出版社/メーカー: 幻戯書房 発売日: 2019/07/24 メディア: 単行本 この商品…

文芸誌も黙ってはいない!

文芸誌が教育の特集をしている。それはそうだろう。文科省が打ち出した大学入試改革、高校の新学習指導要領の国語に関する部分に対して、文学軽視との批判が噴出している。国語教育関係者だけでなく、ブンゲイに関わるヒトたちとしても、黙ってはいられない…

表現の連鎖の面白さ

知ってる古文の知らない魅力 (講談社現代新書) 作者: 鈴木健一 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2006/05/19 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 8回 この商品を含むブログ (12件) を見る 文学作品は、過去の作品表現の集積によって成り立っている。すぐれ…

映画の限界

今日から岩波ホールで始まった、『12か月の未来図』を観てきた。 僕の知っている教育現場のリアルとはかけ離れた世界。現実の教育困難校の子供たちやその家庭はもっと複雑で難しい。映画というのは現実を単純化し、美化してしまうものらしい。興行として成り…

僕が線を消して処分する本①

本を処分しないと、置き場所がいよいよなくなってきた。 本の処分は大変だ。まず、どの本を処分し、どの本を取っておくべきか、判断が難しい。散々迷ったあげく、古本屋に出すを決断して段ボール箱に入れた本を、思い直してまた本棚に戻してしまうことも多い…

知識か、感性か、

宮下規久朗の『美術の力』を読んだ。 美術の力 表現の原点を辿る (光文社新書) 作者: 宮下規久朗 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2018/01/17 メディア: 新書 この商品を含むブログ (4件) を見る 雑誌や新聞に掲載された記事を集めて編んだ本で、古代壁画か…

問いを見つける

『考えるとはどういうことか』(梶谷真司著、幻冬舎新書)を読んだ。 考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門 (幻冬舎新書) 作者: 梶谷真司 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2018/09/27 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 筆…

国語の問題の問題

紅野謙介『国語教育の危機―大学入学共通テストと新学習指導要領』(ちくま新書)を読んだ。読む前から、書名を見ただけで内容が想像できてしまう。「大学入学共通テスト」について多くの大学が不安をいだいていることは、新聞でも報じられている通りだ。 htt…

論理とハラ芸

高校生のための論理思考トレーニング (ちくま新書) 作者: 横山雅彦 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2006/06/01 メディア: 新書 購入: 12人 クリック: 129回 この商品を含むブログ (54件) を見る 西洋文明と遭遇した明治の知識人は、西洋由来の抽象概念の…

受験英語は実用英語

完全独学! 無敵の英語勉強法 (ちくまプリマー新書)作者: 横山雅彦出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2015/11/05メディア: 新書この商品を含むブログ (4件) を見る 大学を受け直そうというわけではないが、高校生向けに書かれた『完全独学! 無敵の英語勉強法…

能動的な読みとしての翻訳

翻訳教室―はじめの一歩 (ちくまプリマー新書)作者: 鴻巣友季子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/07/01メディア: 新書 クリック: 5回この商品を含むブログ (13件) を見る 鴻巣友季子著、『翻訳教室―初めの一歩』を読んだ。 この本は、NHK総合テレビ…

アクティブラーニングとは…

オリンピックが始まった。ということは、次回東京オリンピックまであと4年。…4年しかないんだ。大丈夫なのかなあ。 そして、その2020年から大学入試が大きく変わるらしい。親としても、教師としても、4年後に大学入試がどうなっていようともう関係ないと…

『いま、君たちに一番伝えたいこと』

いま、君たちに一番伝えたいこと作者: 池上彰出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2015/04/29メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る 池上彰が取り上げる話題は、政治、経済、歴史、教育など実に幅広い。そして、どんな…

「壇上の賢人」

アクティブラーニング入門 (アクティブラーニングが授業と生徒を変える)作者: 小林昭文出版社/メーカー: 産業能率大学出版部発売日: 2015/04/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 旧来の授業観を改めて、生徒が主体的に生き生きと参加する…

『なぜ「大学…」』は誰に勧めるべき本か?

『なぜ「大学は出ておきなさい」と言われるのか』というタイトルに食いついた人は、「騙された…」と思うかもしれない。その問いには、「第2章 何のために勉強するのか―可能性を広げる教育」で答えてくれてはいるものの、他の章はこの問いとの関連性は薄い。…

話題の『学年ビリ…』は確かにおススメです。

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話作者: 坪田信貴出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス発売日: 2013/12/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (33件) を見る とにかくこれは絶対に面白…

教育と自由

灘中 奇跡の国語教室 - 橋本武の超スロー・リーディング (中公新書ラクレ)作者: 黒岩祐治出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/08/10メディア: 新書購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (6件) を見る教科書を一切使わず、一編の小説を読み進…

青な花

曲り角の日本語 (岩波新書)作者: 水谷静夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/04/21メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含むブログ (11件) を見るなぜいま日本語は「曲がり角」なのか。 著者はその根拠として、立派な肩書をもつ人の日本語にも「表現…

シラバスのこと

下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)作者: 内田樹出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/07/15メディア: 文庫購入: 23人 クリック: 285回この商品を含むブログ (127件) を見る内田樹の本が見事なのは、そのロジックの一貫性をアク…

社会人の武器

22歳からの国語力 (講談社現代新書)作者: 川辺秀美出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/01/19メディア: 新書購入: 1人 クリック: 29回この商品を含むブログ (17件) を見るその気になって読めば、授業やホームルームで生徒に語るネタをたくさん拾うことがで…

内田樹は正しい

街場のメディア論 (光文社新書)作者: 内田樹出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/08/17メディア: 新書購入: 37人 クリック: 520回この商品を含むブログ (193件) を見る みなさんの中にもともと備わっている適性とか潜在能力があって、それにジャストフィッ…

予習病患者?

予習という病 (講談社現代新書)作者: 高木幹夫,日能研出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/11/19メディア: 新書購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (11件) を見るまずは、「未来を切り拓くのに必要な学力=未来学力」を子どもたちに付けさせるべ…

基礎能力と専門能力

国語の教師だからといって、国語の授業だけやってればいいってもんじゃないわけで、今はキャリア教育なんてものが大事な仕事のひとつなわけです。で、こんな本に手が伸びる。職業とは何か (講談社現代新書)作者: 梅澤正出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/…

なぜフリーター?

若者に健全な職業観を植え付け、フリーターを減らすことが「キャリア教育」の大きな目的らしい。 若者と職業とのミスマッチングを減らすために、インターンシップというのがあるらしい。 そうかあ、これからは「キャリア」とか「インターンシップ」が大事な…

学歴分断線

学歴分断社会 (ちくま新書)作者: 吉川徹出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/03/01メディア: 新書購入: 4人 クリック: 107回この商品を含むブログ (45件) を見る著者によれば、経済的な安定度や、仕事に対する満足度などの様々な意識を上下に分断する線、…

異文化理解という課題

異文化理解 (岩波新書)作者: 青木保出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2001/07/19メディア: 新書購入: 2人 クリック: 40回この商品を含むブログ (29件) を見るグローバリゼーションが進み、生活文化の画一化現象が起こっている一方で、文化とか文明の境界は…

昭和的価値観の親玉

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)作者: 城繁幸出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/09/15メディア: 新書購入: 17人 クリック: 447回この商品を含むブログ (613件) を見る 本書の論点のうち、とりわけ僕にとって興味深い部…

漢字を学ぼう

この4月から新しい学校に転勤になりました。 今度の学校にはひたすら漢字の勉強ばかりする科目があって、それを僕は週に三コマ(一コマは90分!)も受け持つことになりました。漢字の読みや書き取りの反復練習ばかりやっていては単調になってしまうので、…

文化としてのサッカー

あけましておめでとうございます 今年もよろしくお願い申し上げます さて、今年の僕の目標の一つ、それは日本語を教えるプロとしての自覚をしっかりと持って、昨年より少しでもいい仕事をする、ということです。 なんて、いきなり立派なことを宣言してしまい…

古文の教科書

初対面の人に職業を訊かれて答えると、次に続くのが次の質問。 「古文も現代文も、両方教えるんですか?」 この質問、今までに何十回されたかわかりません。どこの高校でも国語の先生は現代文も古文も教えていると思うんだけど、教わる側には、この先生は現…