『新折々のうた1』所載の
大方の誤りたるは斯くのごと教へけらしと恥ぢて思ほゆ 植松寿樹
について以前書いたが、『新折々のうた7』にはこんな歌があった。
あやまちて教うることもありなむに吾を信ずる子らをおそるる 栗原克丸
教師ってのは、よく間違えるものなんだな、僕だけじゃないんだな、とちょっと安心してしまうけど、いやいや、自分を甘やかしてはいけない。「あやまちて」の歌は、作者が新任教師になった日の歌だそうだ。経験豊富な教師が間違えてばかりいてはいけません。
「鎌倉を驚かしたる余寒あり」を「…余寒かな」と黒板に書いたり、松浦寿樹(ひさき)を(としき)と読んだり、…はい、気をつけます。