「わかると思う」

読み終えた1Q84(Book2)』について、何か書けるといいんだけれど、「カフカ」も「ワンダーランド」も読んでない僕には、気のきいたことは書けそうもないな。ネット上のいろいろなコメントを読んでみると、僕が感じたり思ったりしたようなことは既にだれかが書いていて、今さら付け加えることはないという感じ。
気になったことを一つだけ――
タマルが「わかるか」と聞くと、青豆は「わかると思う」と答える。この「わかると思う」という言い方は、日本語的じゃないな。こういう言い方って、村上春樹が英語で発想して日本語に置き換えたからこうなったのか、あるいは何らかの意図があって、わざと青豆にこういう言い方をさせたのか。他にもナチュラルでないせりふというのはたくさん出てくるのだけれど、なぜかこの「わかると思う」は変に印象に残ってしまった。
「BOOK3」はもうじきに発売だな。「BOOK2」はたくさんの謎が謎のまま終わってしまったから、先が読みたい読者は(僕もそうだけど)飛びつくだろうなあ。でも、村上春樹は謎に対してあからさまな答えを差し出すことはしないだろうね。いろいろな読みの可能性を残して、物語は終わる。(あるいは、「BOOK3」はまだ完結しない。)そして、ネット上ではさまざまな答え探しが試みられる…
読むのが遅い僕が本を閉じるころには、世の中にはあらゆるコメントが出尽くしちゃってるんだろうな。その前に何か一つでも自分なりの読み方が提示できるといいんだけど…

1Q84 BOOK 3

1Q84 BOOK 3