高校生に人気のある作家を読んでみるシリーズ③

林真理子が高校生に人気があるのか、実は僕はよく知らない。でも、僕がこの本を読んだのは、高校生に勧められたから、いや、正確に言えば、勤務校の図書委員会が発行している図書館報の最新号のなかに、図書委員の生徒の、この本を紹介する文章が載っていたからだ。
それを読んだ僕はその日の仕事帰りにさっそく本屋で購入して読み始めた。読み始めるなり、引き込まれて、ぐんぐん読み進んだ。なるほど、これは人に勧めたくなる本だ。ヒロインの女性の、結婚して家庭に収まるよりも、自分の好きを追求して生きていこうとする姿など、今放送しているNHKの朝ドラと重なってくる要素が多い。また、ヒロインが目まぐるしく変化する周囲の状況に振り回されながらも、負けじと試練を乗り越えていくところは、テレビの連続ドラマ向きのストーリーなのではないか。(そう思って検索してみると、やはりそうだ。2003年にテレビドラマ化されてNHKで放送されていた。)
テレビドラマでは、先が気になるところで途切れて、次回の放送までの一週間をもどかしい思いで過さなければならないが、小説だと最後まで一気に読み切ることが出来る。高校生の皆さん、これは絶対おススメですよ!