異議有り!

mf-fagott2006-12-14

僕が社会人になった1年目、「このくらいは一冊持っていなくちゃ」と思って買った一冊です。
でも、正直言って、ほとんど開いたことがない。箱は赤茶けていますが、中身は新品同様です。ほとんど本箱の中で眠り続けた27年間…
法治国家の国民として、もっとしっかり読んでおくべきだったなあ…
今、改めて『教育基本法』を読んでみました。
実に立派な法律です。「法律に定める学校の教員は、全体の奉仕者であって、自己の使命を自覚し、その職責の遂行に努めなければならない(第六条)」という部分では、襟を正される思いがしました。
さて、この法律が、今まさに改悪されようとしています。文部科学省は、改定の理由を次のように説明しています。

…近年、子どものモラルや学ぶ意欲の低下、家庭や地域の教育力の低下などが指摘されており、若者の雇用問題なども深刻化しています。
 このような中で、教育の根本にさかのぼった改革が求められており、将来に向かって新しい時代の教育の基本理念を明確に示し、国民の皆さまの共通理解を図りながら、国民全体で教育改革を進め、我が国の未来を切り拓く教育を実現していくため、教育基本法を改める必要があります。

どう読んでもこの説明は全く理解しがたいものです。今の教育が多くの問題を抱えているのは事実として、「教育基本法」を政府案のように変えることでその根本がよい方向に向かうなどとは到底思えません。論理の飛躍も甚だしい。


タウンミーティングのやらせ問題が浮上した今となっては、「国民の皆さまの共通理解を図りながら」などという文言は、全くお笑い種です。


「国民全体で教育改革を進めよう」とするなら、議論はまだまだ不十分です。


国民のどれほどが、『教育基本法』の改定の意味を理解し、本気でその改定を望んでいるのでしょう?


ところがあと何時間かの後には、この『教育基本法』の政府案が国会を通過してしまうかも知れないのです。仕事の都合で、国会前の座り込みに参加できないのが残念です。いま自分ができることとして、せめてこの場を利用して、政府の暴挙に対する抗議の意思を表明しておきたいと思います。


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