2015-10-05 久しぶりに南木佳士を読んでみた。 小説 冬物語 (文春文庫)作者: 南木佳士出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (4件) を見る 「老」「病」「死」をより身近なものとして意識せざるを得ない状況になって、南木佳士の作品は以前に増して、切実に身に迫ってくるようになった。 「ウサギ」は、教科書に載っている短編で、10年ほど前に読んでいるのだが、我が家の状況が「ウサギ」に描かれた家庭とやや似通ってきたせいで、10年前と比べても、より登場人物たちに感情移入しながら読むことになった。と同時に、南木佳士の作品は、人間を実に巧みに描いているなあと、改めて思うのだった。