ルイス・バラガン邸を訪ねてみた。
そこにはメキシコと日本という風土の違いを超えて、この上なく居心地のいい空間があった。居心地のよさとは懐かしさのことだろうか、それとも憧れのことだろうか。
どっしりとしたソファに身を沈め、庭を眺め、本を読み、音楽を聴いている自分を想像してみる。
落ち着きを与えてくれる空間を得ることと、創造的な仕事を成し遂げること。――それらはどちらが原因でどちらが結果なのだろうか。
ノスタルジーとは、個人の過去にたいする詩的な認識のことです。芸術家にとっては、自分自身の過去は、創造力の源となります。（ルイス・バラガンの言葉）
