「ジュニア新書」の読者って、だれ?

日本語の〈書き〉方 (岩波ジュニア新書)

日本語の〈書き〉方 (岩波ジュニア新書)

漢字・仮名の使い方から、論説文・随筆・手紙の書き方、さらには俳句・短歌の作り方まで、ずいぶん欲張った内容。たしかにこれを読めば、日本語を使った表現の一通りが勉強できる。僕は授業のヒントを貰おうと思って読んでみて、期待以上に収穫があった。
でも、中学生や高校生が読んだら退屈しないかなあ… いまどきは、教科書だってカラー図版が豊富で楽しげなのに比べると、この本は挿絵も写真もなくて、いたって地味。この本に限らず「ジュニア新書」って、買うのは学校図書館か、学校の先生ばかりじゃないのかなって、前から思っているんだけど、そうでもないのかな。
ちょっと笑えたのは、次の箇所。

話し言葉で「すいません」「〜てる」「あんまり」「つまんない」「〜じゃない」「いろんな」などの言葉を使っていても、書く場合は「すみません」「〜ている」「あまり」「つまらない」「〜ではない」「いろいろな」のように書きます。

と書いたすぐ後で、

いろんな語を知れば、どの言葉を使うのがよいのかを考えることができます。

と書いている。これって、わざとかな?