チューニング娘。

mf-fagott2008-10-05

展覧会やらコンサートやら、あちこちでいろいろ興味をそそる催し物をやっていて、あれも観たいこれも聴きたいとは思うけれど、時間と資金の制約がありますからね、こいつを逃したら後悔するというのに絞って、優先順位の高いものから足を運ぶことになります。で、そうなるとまずはこれでしょう。

忘れられない印象を残したのは「リュート調弦する女」。シンプルで均整の取れた画面構成、モノトーンに近い落ち着いた色彩。奥にかけられた地図のこちら側に、確かに部屋の空気が存在しているような、不思議なリアリティ。見えないはずの空気までどうして描くことができるのだろう。
そして、調弦する女の表情は、いったい何を見、何を考えているんだろうという想像を掻き立てます。今まで見たどの絵とも違う魅力を感じる作品でした。
東京都美術館、行くべきでしょう。
12月14日まで。