日焼けしたねえ、新解さん

発売当初から興味があり、いつか読もうと思っていた赤瀬川原平新解さんの謎を、なぜか急に思い立ってアマゾンで注文しました。一番安い「1円」のを頼んだら、激しく日焼けしているのが届きました。そうかそうか、読もう読もうと思って先延ばしにしているうちに、こんなに日焼けするほど年月が経ってしまったんだな…

新解さんの謎 (文春文庫)

新解さんの謎 (文春文庫)

さて、この本(といっても後ろ半分の「紙がみの消息」は読んでいませんが)、期待通りの面白さに引き込まれてぐんぐん読んでいると、「あれっ、新解さんの謎にもっと迫ってほしいのに、もう終わっちゃうの?」という感じであっけなく終了です。でも良いんです、もっと楽しみたかったら、『新明解国語辞典』を読めばいいんですから。それに、この本の続編のような形で新解さんの読み方』『新解さんリターンズ』という本も出ているようです。
ちなみに、僕は『新明解国語辞典』の第3版、第5版を職場で使っていて、自宅には第4版があります。生徒には薦められないという先生もいます(確かに教室用としては扱いにくい面があります)が、僕はこの辞書を高く評価しています。何よりもその語の本質に迫ろうとする語釈は、他の辞書には見られないものです。単に、ちょっと変わっていて笑える辞書、というのではありません。『新解さんの謎』から『新明解』に進んだ人も多いと思いますが、『新明解』のおかしさだけに目を奪われなければいいけどな、と思います。