2020-03-26から1日間の記事一覧

年輪の温もり

冨田民人の詩集『中有(そら)の樹』を読んだ。 この詩集の読者は、まず自分が過去に連れていかれることを感じるだろう。作者が作品中に登場させるものたちの多くは、長い時間の堆積物としてそこにある、あるいは読者を過去へと誘うものとして存在する。 「…