ウクライナの平和を願って

横浜シティ・シンフォニエッタは、第40回演奏会で、チャイコフスキー交響曲第2番を演奏します。この曲には「小ロシア」という標題が付されることが多いのですが、「ウクライナ」とも呼ばれるようです。この曲について、指揮者、金聖響は『ロマン派の交響曲』の中で次のように書いています。

以前はロシア(ソビエト連邦)南部のウクライナ地方が「小ロシア」と呼ばれていたのですが、いまではウクライナとして独立しており、それに伴って「ウクライナ」と呼ばれることが多くなってきました。このタイトルもチャイコフスキーが自分でつけたものではないのですが、第1楽章冒頭にホルンがウクライナ民謡の「母なるヴォルガの畔で」という歌のメロディを奏でたり、第4楽章では「鶴」という民謡のメロディが取り入れられたりしているので、そのタイトルが定着しました。

(そこで私も、参加メンバー募集のチラシに「ウクライナ」のタイトルを追加してみました。)
ウィキペディアWikipedia)』では、この曲を「チャイコフスキーの作品の中では非常に陽気な楽曲の一つ」と説明していますが、それはおそらく4楽章がそのような印象を与えるからでしょう。しかし、1楽章の冒頭は、私たちがロシア民謡に対して抱いているイメージ通りの哀愁に満ちた旋律が、ホルンとファゴットによって歌われていて、北方的な翳りが支配的です。いずれにしろ、チャイコフスキーらしい魅力が存分に味わえる名曲であることに間違いはありません。
演奏会の参加メンバーですが、ヴァイオリンコントラバスの人数がまだ十分でないために募集中です。私たちの仲間に加わって、ウクライナの平和への願いを込めて一緒に演奏してみませんか。