- 作者: 平野啓一郎
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2006/08/17
- メディア: 新書
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勉強みたいという悪いイメージもあるかもしれないが、スロー・リーディングをするときにも、気になる箇所に線を引いたり、印をつけたりする習慣をつけておくと、内容の理解が一段と深まる。
読書の感想をブログに書く、というのも、いいアイデアだ。いざ書こうとすると、必ず筆がよどむ場所がある。そこを埋めておけば、内容の全体像がしっかりと定着する。
つまり、僕がこのブログでずっと続けていることは、まさに「スロー・リーディング」そのもの。しかし、それでも一度読んだ本の内容をすぐに忘れてしまうのだから、情けない。これまでに読んだ本の情報が、自分の頭の中に蓄積されているのかどうか、まことにおぼつかない。(ということを以前にも書いたような気がするなあ…)
それはともかく、速読法として紹介される、
ページを開いたときに、文章を最初から目で追うのではなく、その全体を眺めて、写真を撮るようにしてそこに並んでいる文字群を、いわば映像として目に焼き付ける。そうすると、意識のレヴェルでは読んではいなくても、無意識のレヴェルでは情報の取り込みが完了していて、本を閉じて思い返すと、内容が理解できている
なんていう話は、平野啓一郎の言う通り「怪しげな理論」であって、本をしっかり理解しながら読もうとすれば、言葉をひとつひとつ愚直に拾って小さなポケットに収めていくしかないのだと思う。ポケットの底が擦り切れて小さな穴が開いているのだとしても。