図書館の蔵書検索機能は便利だ

片岡義男の小説を読んでみようと思った。とりあえず最寄りの図書館にあれば借りようと思って、横浜市立図書館の蔵書検索ページで探しているうちに、わざわざ図書館まで出かけなくても、家にある本の中にも片岡義男の短編小説を収めたものがあることがわかった。今年の夏に古本屋で買って、拾い読みしていた文庫本『夏休み』(千野帽子編)だ。これは夏休みをテーマにして編まれたアンソロジーで、11人の作家の作品が収められているが、その中に確かに片岡義男の短編小説もあった。「おなじ緯度の下で」だ。これが僕にとって初めて読む片岡義男の小説ということになった。

夏休み (角川文庫)夏休み (角川文庫)

 

 それにしても、図書館の蔵書検索機能というのは、とても便利で、図書館の本を利用しようとするときだけに役に立つのではないことがわかった。例えば、ちくま文庫に『なんたってドーナツ―美味しくて不思議な41の話』という本がある。その41の中身は筑摩書房のホームページを見てもすべてはわからない。目次の一部が紹介されているだけなのだ。
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480432186/
ところが、蔵書検索で調べると、41の文章の題名、筆者名がすべてわかる。その中に、片岡義男の「ドーナツの穴が残っている皿」がある。堀江敏幸荒川洋治村上春樹長田弘いしいしんじといった名前も見つかる。それぞれがどんなことを書いているのか、読みたくなってしまう。