東京周辺名所巡り?

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 さて、これは何かというと、エッセイスト岸本葉子が『俳句、はじめました 吟行修行の巻』の中で訪れている吟行地。僕もこの中の半分くらいは行ったことがあるが、吟行目的で行ったことはない。というか、僕は吟行句会の経験がほとんどないといってよい。数年前、「街」羽田空港での句会に参加させてもらったのが唯一の経験と言えるくらいのものだが、あの時は時間ばかり経ってしまって、投句直前まで本当に一句も思い浮かばず、焦ったなあ… 目の前にあるものを素直に575で表現するということがこんなに難しいことなんだ、ということを思い知らされた、貴重な経験でした。(この時のことはここに書いています。)同じ「街」の鍛錬句会で、「肉親への嫌悪感」などという思ってもみなかったテーマを出されて、はい20分後に提出、なんていう方がよっぽど何とかなってしまうのは不思議だ(これはつい先日の話です)。俳句というのは、眼前のものを見て作るよりも、頭の中の既存のイメージを呼び出して作る方が易しいということなのかもしれない。
 岸本葉子は、吟行地に1〜2時間滞在し、とにかく目の前の材料を575に並べてみる。そうしてとりあえず出来た自分の句のどこがダメなのか、何が足りないのかを客観視して、ダメな句はボツにして残り10句を投句する。そのプロセスをつぶさに書き記してあり、また投句した句が他のメンバー(ベテランおよび中堅女性俳人)からどのように評されたかも書いている。だから、これは俳句上達のためにはとても勉強になる本なのだ。(前著『俳句、はじめました』について書いたときも同じようなことを書いてますね。)