名句を持ち歩く

岩波文庫から出た加藤楸邨句集』を鞄に入れて持ち歩き、少しずつ読んでいる。(500ページを超える大部なので、持ち歩くには重いのだけれど…)
僕が今まで持っていた本で加藤楸邨が読めるのは、新潮社の『日本詩人全集31』だったが、これは昭和44年発行なので、『まぼろしの鹿』までしか載っていないし、収録数が少ない。たとえば、『寒雷』からは『日本詩人全集』では47句、今度の岩波文庫では250句ほどが採られている。というわけで、僕が加藤楸邨を読むのはこれが初めて、というべきかもしれない。




近現代の俳人で、岩波文庫から句集が出ているのは、
正岡子規
高浜虚子
河東碧梧桐
夏目漱石
芥川竜之介
尾崎放哉

の六人だけ。今回ここに加藤楸邨が加わったことになる。僕としては、この中にぜひ山口誓子も加えてもらいたいと思うけれど、それだったらその前に、飯田蛇笏水原秋桜子があってもいいじゃないか、というような話になるのかもしれない。
いずれにしろ、文庫で名句を持ち歩けるのは、嬉しい。

加藤楸邨句集 (岩波文庫)

加藤楸邨句集 (岩波文庫)