「韓国体験」の前に

ソウルで学ぼう (岩波ジュニア新書)

ソウルで学ぼう (岩波ジュニア新書)

修学旅行などで初めて韓国に行く中・高生を対象にした本。韓国に行く前に読んでおこうと思って買ってあったのですが、ついつい後回しになってしまい、読みはじめたのは結局成田行きの電車の中。試験前の一夜漬けみたいなものですね。韓国に着く前に少しでも知識を頭に入れておこうと、飛行機の中でもずっとこれを読んでいました。
そもそも、僕が韓国に行こうと思ったのは、職場の中で実際の韓国を見ておく必要を感じる機会が多くなってきたからで、そういう動機で韓国に向かっている僕にとって、ありきたりなガイドブックよりもこういうお勉強的な本の方がありがたかったのです。もっとも、「お勉強」といっても、この本はそんな堅苦しいものではなく、韓国の歴史・地理の概略を述べた後に、ソウルの主だった観光地についての説明が続き、さらに最後の「5章 韓国文化を体験しよう」では、「自動販売機でコーヒーを飲む」「屋台で食べる」「地下鉄に乗る」など興味をそそるトピックが並び、ちょっとした「韓国体験」への手ほどきをしてくれます。読んで楽しく現地でもけっこう役に立つこの本は、高校生に限らず、初めての「韓国体験」を前にした人にはおススメです。
さて、「5章」の「大型書店」の項にはこんなことが書いてあります。

日本の大型書店とちがっているのは、通路や売り場に座りこんで、本を読んでいる人が多いということです。なかには読むだけではなく、本の内容を写メールやデジカメで撮ったり、ノートに写している人もいます。書店の店員もそれをとがめようとはしません。

僕は、この本に紹介されている有名な大型書店まで足を延ばす時間はありませんでしたが、明洞(ミョンドン)のちょっとしゃれた本屋をのぞいてみました。確かにそこにも通路に座りこんで本を広げている若い人がいました。(下の写真にはちゃんと椅子に座って読んでいる人しか写ってなくて、日本の書店とあまり変わりませんが。)

今のところハングルの全く読めない僕は、本屋に長居してもしょうがないのですぐに出てきてしまいましたが、次回までには少しハングルを勉強して、椅子に座りこんで読書にふける客の一人になってみたいなあ、なんて思っています。