木の楽器、木の家

オケの練習に向かう電車の中で、バイオリンの女の子(筆者注:美人)と一緒になる。
「ホームで何の本を読んでいたんですかあ?」
「あ、これね。こういう本。」

建築史的モンダイ (ちくま新書)

建築史的モンダイ (ちくま新書)

「へえ、なんか意外… どうしてそんな本読んでいたんですかあ?」
「まえから建築には興味があってね。」
「どうして…」
「家を建てるときにいろいろ調べたの。ずいぶんいろんな本読んだよ。それで、今でもこういうの時々読むの。」
「その家は和風ですか、洋風ですか。クラシック音楽やるような人は、やっぱり洋風ですか。」
「どっちかっていうと、和風かなあ。靴脱いで入るからなあ。でも畳は三枚しか使ってないしなあ。どっちかなあ。ほら、僕の楽器は木管楽器でしょ。だからね、家も木の家なの。今度遊びに来てよ。あっ、でも家の中は禁煙だからね、タバコはベランダでお願い。」