くぎ、ん?

「蠟梅」とは、読めても書くことはできない漢字ですね。
今日は「家づくりの会」の建築家の方々との2回目の句会がありました。そこに「蠟梅(蝋梅)」を詠んだ句が出ていたので、僕は先月、鎌倉の明月院に行った時のことを思い出しました。これはその時の写真。

1月半ばで梅の花にはまだ早く、咲いていたのはこの蠟梅と水仙の花くらいでしたが、今頃は鎌倉でもあちこちで紅白の梅が咲き始めているのでしょう。
それにしても毎年この時期になると梅の句を作ろうとするのに、なかなか納得できる句ができないのはなぜでしょう。今回も、自分で「梅」という題を出しておきながら、なかなか句が浮かばずに苦労しました。櫂未知子『季語の底力』の「梅」の項を読むと、こんなことが書いてありました。

万葉集』に登場する花で最も多いのは萩の花ですが、萩が歌を詠む人を選ばない(つまり、階級の上下に関係がない)のに対して、二番目に多い梅は、作者が上流階級に限られていたというのは面白い現象です。

どうも梅の句がうまくできないのは、気高い花を見て柄にもなく品よく詠もうと無理をしてしまうからかもしれません。
今日の句会で「梅最中」というお菓子を詠んだ方がいらっしゃいましたが、『季語の底力』には虎屋が「夜の梅」という羊羹を出していることが書いてありました。僕が「梅」の題で作った句は「夜の梅となりて校門出でにけり」ですが、これは羊羹とは関係ありません。
今回の最高得点句はu-ochさんの、
白黒はいっときの運日向ぼこ
句会の名称は「釘ん句会」に決定。次回は5月です。