「裏焼き」の意図は?

mf-fagott2007-02-17 東京シティ・フィルハーモニックの演奏会のチケットを頂いたので、聴いてきました。
曲目は、ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番とブラームス交響曲第1番。
このオーケストラ、新しいオケというイメージがありましたが、もう30年以上の歴史があるんですね。名曲中の名曲の魅力を余さず聴衆に届けてくれる、充分な技量を持ったオケという印象を受けました。もっとも今の日本のプロオケは、どこもこの程度のレベルには達しているのかもしれません。プロオケの奏者になるには相当な倍率のオーディションに受からないといけないそうですから。
金聖響という指揮者は(まず、名前がすごい!)小沢征爾に師事したということですが、なるほどしなやかかつダイナミックな見栄えのする棒さばきで、オケの集中力を引き出しているように見えました。
 奥村愛のヴァイオリンのやわらかく美しい音色は、ブルッフの甘美なメロディーとよくマッチし、この作品がヴァイオリニスト(特に癒し系の?)にとって重要なレパートリーであることを再認識させられました。
ところで、「おや?」と思ったのは、オケの楽器の配置です。コントラバスが左後方、チェロが第一ヴァイオリンの奥というのもあまり見ない形ですが、ファゴットクラリネットの並び方が通常とは逆、つまり指揮者から見て左がファゴット、右がクラリネットなのです。僕は一瞬裏焼きの写真を見ているような錯覚を覚えました。こういう配置は今まで一度も見たことがないし、僕自身経験したこともありません。このような配置にした指揮者の意図をぜひ聞いてみたいものです。
それにしても、オケでファゴットを吹いていて、クラリネットが自分の右隣でなく左隣にいるというのは、車で右側通行をしているような気分になりそうだなあ…