七草粥

mf-fagott2007-01-07 我が家の近所には、旧家の母屋や長屋門風の立派な門を保存して、その一帯を公園にした所があります。そこでは四季を通じて伝統的な風習にまつわるいろいろなイベントが催されています。
今日はそこで七草粥が振舞われるということで、娘を連れて行って来ました。母屋の縁側に腰掛けると、そこは真正面から陽が差して、春のような暖かさ。1杯100円の七草粥は、ほのかに草の香りがし、程よく塩気も効いていて実に美味。それもそのはず、ここの七草粥はボランティアの方の畑で採れた本物の七草を、かまど(写真左下)に載せた大きななべで炊き込んだものなのです。暖かい縁側で美味しいお粥をいただいていると、心も体もホカホカしてくるのでした。いつもビールのつまみに油っこいものや、塩辛いものばかり食べて胃腸を痛めつけている僕は、もっとこういうものを食べて、体をいたわってあげないといけなんだろうなあ。


ところで、春の七草と言えば、「芹、薺、五行、繁縷(はこべら)、仏の座、菘(すずな)、蘿蔔(すずしろ)」と決まっていると思っていましたが、山本健吉基本季語五〇〇選によると、七草の中身は土地により異同があり、たらの芽を入れるところがあったり、12種の若菜を入れる例があったりするのだそうです。
『基本季語五〇〇選』の例句より、

  七草のはこべら莟もちてかなし  青邨
  七草粥川の明るさ背にのこり   子卿 
  さざんくわは名残の花や七草粥  水巴
 

我が家の山茶花もうそろそろ終わりです。今年は春が早そうだなあ。