音楽

言葉ではなく…

オーボエというのは、好きな楽器ランキングを作ったとしたら、その上位に確実に入る楽器。だから、図書館の書棚に並んだ本の背をさっと眺めただけで、僕の眼には「オーボエ」という文字が飛び込んできたのだ。(もちろん、ファゴットなんとか」という書名だ…

強いブラバン? 強い俳人?

こんな言い方をする人、あなたの近くにはいませんか? 「○○高校って、吹奏楽部が強いんだよね。」 嫌だなあ、こういう言い方。「吹奏楽部って、運動部なの? 試合で勝ったり負けたりするの?」って言いたくなっちゃいます。吹奏楽コンクールで上位に入る常連…

フランス式?

図書館で借りて来た『俳句界』のバックナンバー(今年の7月号)を開いてびっくり。 榎本バソン了壱 という素敵な名前の俳人がいるではないか。 バソンと言えば、フランス式のバスーン。つまり、ドイツ式のバスーンであるファゴットとは兄弟分。この方、俳人…

ドロドロの魅力

ミューザ川崎で、こんなコンサートを聴いてきた。 シューマン:歌劇「ゲノフェーファ」序曲 シューマン:劇付随音楽「マンフレッド」序曲 シューマン:交響曲第2番ハ長調 金聖響指揮、神奈川フィルハーモニー管弦楽団 多くの人にとってはすごく魅力的なプロ…

冗長さの魅力

意味がなければスイングはない (文春文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/12/04メディア: 文庫購入: 15人 クリック: 43回この商品を含むブログ (89件) を見る最近になって徐々に興味を増しつつある作曲家の一人がシューベルトだ。その…

やっぱり名曲

演奏会が終わってもう三日経つのに、まだショパンのピアノ協奏曲が頭の中で鳴っています。今回の曲目の中ではショパンが一番楽しかったし、演奏してみて名曲だってことを再認識。演奏会後の打ち上げで同じことを言っている団員が何人かいました。ショパンの…

人気作曲家ランキング

今日の「朝日新聞」土曜版(be on Saturday)に、「お気に入りのクラシック作曲家」という記事があって、作曲家の人気投票の結果が載っています。 一位がモーツァルトなのは納得。意外なのは、二位にショパンが入っていること。ベートーヴェン(三位)よりも…

やっぱり、1番!

今日は横浜シティ・シンフォニエッタの練習日。ショパンのピアノコンチェルトのソリスト合わせがありました。 松岡美絵さんのソロ、素敵でした。ショパンのコンチェルトは名曲だなあと実感。オーケストレーションに難ありと言われる曲ですが、演奏していても…

バロックdeクリスマス

「急な話だから無理かもしれないけど、今晩のコンサートのチケット一枚余っているから行かない?」という突然のうれしいお誘い。ちょうど仕事も早めに片付く予定だったので、喜んで行ってきました。 行く途中、東京駅ホームで大学オケで同期だったクラリネッ…

シューマン的

横浜シティ・シンフォニエッタの次回演奏会に向けての練習が始まりました。プログラムは次の通り。 ・グリンカ/歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲 ・ショパン/ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11 (ナショナル・エディション コンサート・ヴァージョン・・・・・・ヤ…

大島真貴ピアノリサイタル

モーツァルト/グルックの主題による10の変奏曲 シューベルト/ソナタ ハ短調 D.958 シューマン/蝶々 ショパン/アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ なかなかの好演で、ホールの響きも良く、ベーゼンドルファーの豊潤な音色を堪能するこ…

ハイドン、またやります!

こんな本が我が家の本棚にあったのを思い出して読んでみた。 今年はハイドン没後200年。そのせいもあって僕も4月にハイドンの交響曲第6番「朝」、7月に第103番「太鼓連打」を演奏し、次は9月22日に第92番「オックスフォード」を演奏することに…

音楽家の孤独

週に一回程度のペースで更新していたブログが、このところ急失速してしまって先月は一回しか記事が書けなかった。俳句誌への投句もできず、投句用はがきを無駄にしてしまった。忙しくて余裕がなかったのは確かだけれど、そんな時でもうまく気持ちを切り替え…

17世紀の響き〜ル・ポエム・アルモニークを聴く

楽器博物館のガラスケースの中から出てきたような楽器たち。 ヴァイオリンのような、チェロのような、ファゴットのような。 ステージの上で、それらは柔らかい光を浴び、コンサートの始まりを待っている。 開演のチャイム。 奏者たちの入場。 調弦。 ステー…

ちょっとグロテスク?

4月11日の演奏会のプログラム作成の係りから、ハイドンの交響曲第6番『朝』の解説を書くように頼まれた。僕の希望でやることになった曲だから、断るわけにはいかない。 僕がこの曲を知ったきっかけはなんだったろうか。ハイドンの交響曲の中でも超有名な…

発見する心

今日も午後から自転車で出かけた。 先週末に比べるとずっと寒いけど、(というか、この時期としては普通の気温だけど)、春の日差しの中、自転車を走らせるのは気持ちいい。 今日の行き先は、かながわアートホール。4月11日の演奏会の案内チラシができた…

お知らせ

横浜シティ・シンフォニエッタ(YCS)の次回演奏会の日時・場所・曲目が以下のように決まりました。 2009年4月11日(土) 13:30開場 14:00開演 会場:かながわアートホール 指揮:児玉章裕 モーツァルト/交響曲第20番 二長調 K.133 ベートーヴェン/交響曲…

バロック音楽の楽しみ

アルモニー・アンティークの第20回記念コンサートを聴いてきました。 彼女達の演奏はいつでもふくよかで典雅な音色と抑制された表現によって、バロック音楽のよさをしみじみと感じさせてくれます。 音楽に合わせてバロックダンスも披露してくれるのがここ…

室内合唱団「カンマーコア湘南」演奏会

ヴィクトリア「レクイエム」、ハビエル・ブストー「アヴェ・マリア」など、スペインの古今の合唱曲を集めた演奏会。とても上質の音楽を聴かせてくれて、大満足。スペインの音楽というとロドリーゴのギターとかグラナドスのピアノ曲の印象が強かったけれど、…

にぎやかな悲しみ

今日、仕事を終えて帰宅する時の出来事。 寒くて暗いホームで15分ほど待ってやっと来た電車に乗って、すぐに『続・北村太郎詩集 (現代詩文庫)』を開いて読み始め、ふと目を上げたときにはもう二駅も先まで乗り過ごしてしまっていたのでした。今の職場にな…

現代に生きるベートーヴェン

「伊藤憲孝ピアノリサイタル〜ベートーヴェンという名のオスティナート」を聴いて帰ってきたところ。 「オスティナート」とはプログラムによれば「頑固な、執拗な」という意味で、「ある音楽的なパターンを何度も繰り返すという場合に使われる」とのこと。ベ…

ハイドンを楽しむ。

ハイドンのオラトリオ「天地創造」を聴いてきました。 合唱団、オーケストラ共にアマチュアですが、演奏のレベルは高く、ハイドンの名曲をじっくりと楽しみました。この曲はフルートの活躍が目立つのですが、そのフルート奏者がなかなかいい演奏を聴かせてく…

チェロvsファゴット

『考える人』最新号(特集「続・クラシック音楽と本さえあれば」)の中の、アンナー・ビルスマへのインタビュー(バッハ「無伴奏チェロ組曲」とは何だろう?)をとても興味深く読みました。考える人 2007年 08月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 200…

グールドと井上陽水と…

今日は、大学時代のオケの仲間が作ってくれたブログの方に書いてみました。

不遇な作曲家

ファッシュ(ヨハン・フリードリッヒ)って、いい作曲家ですね。 最近、こういうCDを購入しました。 二本のオーボエと一本(または二本)のバスーンのためのソナタ集です。 ファッシュのCDはもう一枚、カメラータ・ケルンの奏する「クヮドロ&トリオソナ…

「裏焼き」の意図は?

東京シティ・フィルハーモニックの演奏会のチケットを頂いたので、聴いてきました。 曲目は、ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番とブラームスの交響曲第1番。 このオーケストラ、新しいオケというイメージがありましたが、もう30年以上の歴史があるんです…

音楽の楽しみの原点

渋谷のユーロスペースで、『合唱ができるまで』を観て来ました。 アマチュアの合唱団の練習風景をただ淡々と追うだけのドキュメンタリー映画です。観る人によってはただただ退屈なだけの映画かもしれません。僕も、昨年10月にモーツァルトの「サンクタ・マ…

グレン・グールドと俳句

相互リンクさせていただいているブログ「不二草紙 本日のおススメ」の最新の記事に触発されて、本棚の『「草枕」変奏曲――夏目漱石とグレン・グールド』(横田庄一郎著)を本棚から取り出して拾い読みしたり、久々にグールドのレコードを聴いたりしていたら、…

もう一度吹きたいシューベルト

チケットをいただいたので、はるばる大江戸線の終点まで行って、光が丘管弦楽団のコンサートを聴いてきました。 僕が参加しているオケとちょうど同じ規模の小編成管弦楽団ですが、なかなかの腕前の奏者が多いようで、「負けたかな…」という感じでした。 メイ…

木枯らしの東京にて

東京では今年初めてという木枯らしの中、日比谷野外音楽堂へ。 「教育基本法改悪、反対!」 と叫んでから、今度は渋谷へ。目的はベルイマン監督の映画『サラバンド』。映画に疎い僕は、映画界にイングマール・ベルイマンなる「巨匠」が存在することなど全く…