信州の小さな田舎町

ダイヤモンドダスト (文春文庫)

ダイヤモンドダスト (文春文庫)

 「好きな作家は?」と聞かれたら、今なら即座に「南木佳士」と答えるかもしれない。『ダイヤモンドダスト』を読んで、ますます好きになった。
 今回読んだ中では、「長い影」が一番強い印象を残した。余韻を残して終わるラストが実にいい。
 「今一番行きたい所は?」と聞かれたら、「信州の小さな田舎町」と答えるかもしれない。いつも南木佳士の小説の舞台になっている、浅間山を望む田舎町が、僕の中では何度も訪れた懐かしい場所になりつつある。