「ル・コルビュジェ展」

六本木の森美術館で「ル・コルビュジェ展」を観て来ました。
   
最終日だから混むかなあ、と思っていたのですが、やっぱり混んでいました。といっても、絵の前で立ち止まる人は少なくて、人だかりがしているのはもっぱら建築関係の展示。建築科の学生かな、と思われる若者が真剣に模型を見つめる姿も目につきました。
僕も建築物の美しさにうっとり、そしてスケールが大きく多彩な仕事振りに圧倒されてしまいました。実現はしなかったけれど、建物だけでなく、都市そのものを造ってしまうという壮大なプランもあったのですね。上野の西洋美術館も、コルビュジェのプランでは現存の美術館の周辺にいくつかの建物を建てるはずだったのに、規模を縮小せざるを得なかったということです。残念なことです。コルビュジェのような人に関心を寄せる人が増えれば、街はもっと美しく、魅力的になっていくのかもしれません。

展覧会を観終わったあとは、52階の展望台からの眺めを楽しみました。高いところから東京の街をじっくり眺めるのはずいぶん久しぶりなのですが、なんだか思ったよりきれいだなという印象でした。たまに渋谷や新宿に出掛けていくと、街のきたなさと人の多さにうんざりしてしてしまうのですが、それでも全体的には東京の街も洗練の方向に向かっているのでしょうか。


■追記(9/25)
今日の新聞の広告で、中公新書に『ル・コルビュジュを見る』というのがあるのを知りました。実は、展覧会を見る前日にコルビュジュの本で面白そうなのがあったら読んでみたいと思って本屋に寄ったのですが、建築関係の本を置いたコーナーにあるコルビュジュ関係の本はどれも立派すぎて手が出なかったのです。新書だったら買って読んでもいいなあ。