ハイドンを楽しむ。

ハイドンのオラトリオ「天地創造」を聴いてきました。
合唱団、オーケストラ共にアマチュアですが、演奏のレベルは高く、ハイドンの名曲をじっくりと楽しみました。この曲はフルートの活躍が目立つのですが、そのフルート奏者がなかなかいい演奏を聴かせてくれていたのが印象的でした。
ミューザ川崎というホールは初めてでしたが、卵形の空間の中央付近にステージがあり、その周りを客席が囲むというユニークな形のせいで、演奏家までの距離が近く感じられます。程よい残響があって、音はふっくらと響きます。今度はステージの方に座ってみたいものです。
町田フィルハーモニー合唱団「第9回演奏会」、ミューザ川崎シンフォニーホール










■追記
7月12日付「朝日」夕刊の新譜CD紹介の欄(for your Collection)に、ボルトン指揮の「天地創造」を紹介する次のような文章が載っていました。

神が「光あれ」と言うを待たず、すべてが混沌から我勝ちに群がり出る。アダムとイヴも「はじめにエロスありき」と、神そっちのけで自然との交歓を楽しむ。これほど明るく屈託ない演奏は初めてだ。

何だかすごい演奏みたいだけど、ちょっと聴いてみたくなります。同じ評者(喜多尾道冬)がモーツァルト交響曲第40、41番(ヴァイル指揮)を評した文章は、もう何だかよくわかりません!

神に疑いを抱きながらも天と地の間に虹を架けようとし、人間を信じようとしながらも虚無の淵に沈む。理想を追えば追うほど深まってゆく孤独感。懊悩する作曲家の内面に沿った演奏だ。

いったいこれはどんな演奏なんでしょう。新譜の魅力を100字に満たない字数でまとめるというのは、かなりの難行苦行なのではないかと想像しますが… 次回も喜多尾道冬さんに注目!