言葉

癖になってしまうといった体のもの

「片岡義男の文章の魅力は、不愛想でごつごつした感じで、最初は抵抗を感じるものの、読んでいるうちに慣れてきて、むしろ癖になってしまうといった体のものだ。」という文は、日本語として不自然さを感じさせるだろうか。昨日、片岡義男について書いている…

発想の違いを面白がる

日本語と英語―その違いを楽しむ 作者: 片岡義男 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2013/01/28 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 片岡義男と言えば、「彼女とオートバイにまたがってかっ飛ばすのは痛快だぜ」風な小説を書く人、という間違った…

コーヒーと過ごす時間

『珈琲が呼ぶ』は、『コーヒーが呼ぶ』ではいけなかったのだろう。それでは本の売り上げが何割かは下がるという判断があったかもしれない。本文中では(「スマート珈琲店」のような店の名前は別として)「珈琲」は出てこなかったと思う。たぶんすべて「コー…

論理とハラ芸

高校生のための論理思考トレーニング (ちくま新書) 作者: 横山雅彦 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2006/06/01 メディア: 新書 購入: 12人 クリック: 129回 この商品を含むブログ (54件) を見る 西洋文明と遭遇した明治の知識人は、西洋由来の抽象概念の…

今の日本の文学はダメなのか?

増補 日本語が亡びるとき: 英語の世紀の中で (ちくま文庫)作者: 水村美苗出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2015/04/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (11件) を見る 日本人である自分が、日本語を読み、日本語でものを考え、日本語で書くというのは当…

少々古い本ですが…

しばらく前に買って、そのまま放置してあった『日本語のできない日本人』を読んでみた。日本語のできない日本人 (中公新書ラクレ)作者: 鈴木義里出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2002/03/01メディア: 新書 クリック: 3回この商品を含むブログを見る 書…

昭和の少女たち

「釘ん句会」でご一緒しているKさんから、こんなかわいい本が届きました。『夢みる昭和語―少女たちの思い出2000語』。書いたのは女性建築技術者の会のメンバーである、(元)少女たち。 「赤チン」「足踏みミシン」「交換日記」など、昭和の香りの漂う語が…

新しい学校文法

曲り角の日本語 (岩波新書)作者: 水谷静夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/04/21メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含むブログ (11件) を見るこの本は、次のような人におススメ。《1》こんな話題に興味がある方… セールスの電話で「水谷さんの…

青な花

曲り角の日本語 (岩波新書)作者: 水谷静夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/04/21メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含むブログ (11件) を見るなぜいま日本語は「曲がり角」なのか。 著者はその根拠として、立派な肩書をもつ人の日本語にも「表現…

周五郎仮名遣い

また仮名遣いの話かよ、と思われるかもしれませんが。 先週の土曜日、山手の方に行ったついでに神奈川近代文学館の「文学の森へ 神奈川と作家たち」展をちょっと覗いてみました。その時僕の目に留まったのが、山本周五郎の自筆原稿でした。 明治生まれの周五…

古文と現代仮名遣い

かなづかい入門―歴史的仮名遣vs現代仮名遣 (平凡社新書)作者: 白石良夫出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2008/06/01メディア: 新書購入: 4人 クリック: 32回この商品を含むブログ (22件) を見る勉強になった部分もいくつかありましたが、疑問に感じる点もそれ…

仮名遣いはどうする?

俳句を作ろうとすると、「現代仮名遣い」で書くのか、「歴史的仮名遣い」で書くのか、自分なりの基本方針を決めておく必要に迫られます。その際、「歴史的仮名遣い」の方が奥深さを感じる、という程度の感覚的な判断ではまずいのではないか… そこで、まずは…

動詞はどうした?

中国語を勉強しよう、と思うようになったきっかけは、まあいろいろあったのですが、とにかく僕の場合、何か新しいことを始めようとするときはまずその分野の入門書を探すところから始まります。ネットで調べたところ、『はじめての中国語「超」入門』(相原…

学校文法は難しいのか?

「国語」の時間に勉強する「文法」はなぜ難しいのでしょう。 僕の考えでは「文法」は生徒たちにとって「難しい」以前に「つまらない」のだと思います。「つまらない」から「わかる」まで頑張って勉強しない。だからよくわからないままで終わってしまう。それ…

主語をどうする?

象は鼻が長い―日本文法入門 (三上章著作集)作者: 三上章出版社/メーカー: くろしお出版発売日: 1960/10/30メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 221回この商品を含むブログ (31件) を見るずいぶん前に買ったままツンドク状態だったのを思い出して読みました…

学校の勉強の一歩先

高校の勉強って、面白くなる一歩手前で終わってしまうんですよね。 そのいい例が古典文法。 古典文法を面白がって勉強する生徒って、今まで出会った記憶がありません。(僕自身も苦手でした。)「ぞ」「なむ」「や」「か」の結びは連体形、「こそ」の結びは…

世にも美しい文語文の魅力と危うさ

藤原正彦の本をもう一冊。 安野光雅との対談をまとめた『世にも美しい日本語入門』(ちくまプリマー新書)。もちろん、「世にも美しい《日本語入門》」ではなくて、「《世にも美しい日本語》入門」です。 安野 …その国の言葉が美しいと言えるのは、その国の…

「なので」なのだ。

このところ若い人が「なので」という言葉を接続詞的に使うことが急に多くなったと感じています。たとえば、 「僕は将来英語を生かした職業に就きたいと思っています。なので、貴校の英語専攻コースを志望しました。」 「今のままでは地球環境は悪くなる一方…